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台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

修学旅行が終わるとき

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 ここでいう「終わる」とは、全日程を無事に終了し、帰国して自宅に帰ることではありません。

 良からぬ事態で旅行そのものが強制終了、おじゃん、台無しになるということです。
 
 まず、病気やケガ。出発前にインフルエンザでキャンセルになる生徒はよくいますが、台湾に着いてから複数生徒が発熱でダウン、インフル疑いともなりますと、隔離や班の再編成、出し物の代役などで他の生徒にも大いに影響します。火傷も意外と多いです。レストランではほとんど冷水は出ず熱いお茶が出ます。各テーブルにガラスやステンレスのティーポットが置いてあり、各自注ぐようになっています。テーブルは上部が回転するようになっているので馴れないのと、同級生同士ふざけ合うのでお茶をこぼし、太腿などに火傷を負うわけです。ケガは浮ついて行動せず、日本ではなく外国にいるという緊張感を持って万事慎重になっていれば防げるものも多いのです。病気に関しては栄養と睡眠をしっかり取って自己管理も大事です。

 しかしここで強調したいのは、一部の生徒の悪事によって、ホテルなどが出入り禁止になり、学校だけでなく都道府県単位の名誉を損ねる事態も出ていることです。聞いた話ではコンビニでの万引き、バイク窃盗で警察沙汰になり、全体の修学旅行がジ・エンドとなってしまうことが実際に起きているということです。高校生だから、或いは日本人だからという情状酌量は一切通用せず、通常の犯罪行為として通報、逮捕、立件されてしまったケースがありました。こういった事態では修学旅行に同行していなかった学校長、保護者も急遽日本から来台し、被害者への謝罪、弁護士を通じて示談にしてもらうよう要請という方向になったそうですが、恐ろしいほどの費用、関係者への迷惑がかかっていますね。他のクラスメートへの影響も甚大で、お通夜みたいなムードで残り日程を消化していくしかなかったといいます。もうその学校は台湾に来ることもないでしょう。生徒、教職員、添乗員、現地スタッフ…みな後味が悪い思いをするわけです。

 これから修学旅行に来られる方は、万引きから得られるささやかなスリルと仲間からの評価、それらと事が露見した場合引き起こされる結果を天秤にかけ、どうぞ自重をお願いします。台湾の町中には至るところ監視カメラがあります。そして学生であろうが小さな盗みであろうが毅然と許し置かぬ人々もいるのです。この正義感が台湾に残る「日本精神(リップンチェンシン)」から来るものだとしたら、それによって日本の生徒が捕まるのだとしたら何という皮肉でしょう。


 

故宮博物院の学生割引の条件

 朝令暮改の国立故宮博物院

 日本の修学旅行生はほとんどが高校生です。新制度として外国人であっても、18歳以下なら学生優恵「学生優待」が受けられます。日本の旅行会社はこの優待を前提として予算を組んでるはずですので、この優待が受けられないと厄介です。優待の条件は1,全員制服着用の場合、生年月日の載った名簿を入場券購入窓口にて提示すれば適用。2,私服の場合、”全員のパスポートの生年月日を確認”してから適用。…となっております。大団体で2はもはやありえませんね。ここは素直に制服で見学するか、素直に大人料金で入場するかのどちらかですね。

台湾におけるマナー【エスカレーターとエレベーター編】

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 エスカレーターは台湾国語では「電扶梯」(ディエンフーティー)といい、MRT、在来線、高速鉄道の駅、デパートなどに設置されています。日本の方がよくやらかすのが、エスカレーターの左側に立ってしまうこと。台湾は基本右側に立ち左側を空ける慣習ですから関西から来られた方はマナーが守られているがそれ以外の日本人は非常識人扱いされるわけです。もちろん日本では片方寄りによってエスカレーターの損耗につながるから両側均等に乗ろうと呼びかけられていて、台湾でも両側乗りが推奨されてはいるのですが…。一度身についた習慣からは抜け出せず、うっかり左側に立とうものなら後ろから「日本人か中国人か知らんがどいてくれ!」と怒号が飛んでくるので、やっぱり右側に立つしかなくなります。

 エレベーターは台湾国語では「電梯」(ディエンティー)といい、修学旅行生の皆さんはホテルでは電梯のお世話になることでしょう。国立故宮博物院や各レストランにもエレベーターは設置されていますが、低層階へ上がるには大人数ということもあって、現実的に若者には階段移動していただくことが圧倒的に多いです。学校訪問では6階の講堂まで階段ということもあります。学校内ではエレベーターは教職員と障碍を持った生徒専用のもので、使用許可を受けた者のみエレベーター用ICカードが支給されています。

 ホテルではセキュリティのために、ホテルのルームカードをエレベーター内のカードリーダーに通してはじめて階数ボタンが押せるようになっているホテルもあります。ですのでホテルにチェックインし、部屋に上がる際はカードを手に持っておきましょう。相部屋の人とはなるべく同じエレベーターで行ったほうがいいです。レストランやフロント階に降りる時はカードは不要なことがほとんどです。

 ホテルではエレベーターの数が足りず、ロビーが修学旅行生であふれてしまうこともあります。ホテルスタッフや添乗員、ガイドらが誘導することがありますので、例えば効率よくするため男女別にエレベーターを分ける、階数ごとに分ける、従業員用エレベーターに振り分けるといった指示に従って速やかに部屋に入って休んでください。その際一般の宿泊客がエレベーターを利用する際は多くの場合、ホテルスタッフが優先的に案内します。くれぐれも割り込みだ!などと野次を飛ばさないようにしてください。一般客にとって見ればちょっと外のコンビニに行って戻ってみたらエレベーターには300人の日本の高校生が並んでいる、災難でしかありません。せっかち且つ体力ある男子はよく勝手にスーツケースを担いで階段を登り出す人もいます。でも待ってください。その階段が客室階まで通じていない場合もあります。非常階段は真っ暗なことも、備品が置いてあることも、或いは客室階の扉が施錠されていることもあります。階段をどうしても使いたい場合は必ず添乗員やガイドを通じてホテルに確認・許可を取ってからにしてください。

 ホテルによっては、20階以上の高層階に部屋があり、エレベーター数に限りがあると、食事やチェックアウトの為、下に降りるだけでも多くの時間を費やし、出発時間に影響することが非常に多いです。特に朝食前後は他団体も頻繁にエレベーターを使います。ですから修学旅行生には早目の行動と、できるかぎりエレベーターでは詰めて乗っていただけるようお願いいたします。

台湾の物価

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 「台湾の物価って安いの?」

 答えに困る質問の代表格です。

 日本と比べれば安いものもあるし高いものもある。

 結局こういうふうにしか答えることができません。

 日本より安いのは交通費全般と庶民が飲み食いするものです。市内のバスは基本一律15元(約60円)、MRTは近距離4駅くらいまで20元(約80円)。タクシーも初乗1.2kmまで70元(280円)ですから日本より安いんじゃないでしょうか。オフィス街近辺の食堂ではおかずは肉・魚系1品、野菜・豆腐・玉子系3品にご飯、スープを付けて80〜120元くらいで定食的なランチが食べられ、弁当も温かいものが同じくらい安く売られています。

 ところが!

 これが庶民でなくちょっと贅沢なものになると途端に日本並みか日本以上の値段になるのです。日系飲食店しかり、デパートのレストランしかり。星クラスのホテルのアフタヌーンティーは日本以上の値段でも大勢のお客さんが昼間から並んでいます。

 贅沢品はほとんどが日本の方が安い。ワイン、チーズ、生ハム、ケーキ、スシ…特に乳製品は乳牛がそもそも少なく生乳が高い(350円/L)ので加工品のバター、クリームが高くなるのです。プレーンヨーグルトは単純に日本の4倍はします。台湾土産の定番・パイナップルケーキが意外と安くないのはちゃんと輸入品のバターを使っているからです。夜市やスーパー、西門町(大学生がよく連れて行く店)で1箱100元とかありえない価格で売っているものは粗悪な再生油脂を使っている可能性があるといいます。他にも着色料、香料、防腐剤と添加物のてんこ盛りです。

 中国人観光客による爆買いがいっとき話題になりましたが、実は台湾人も日本では大いに買い物しています。ドラッグストアやドン・キホーテイオンモールなどで薬やコスメ、日用品から食品までありとあらゆるものを購入しています。よく誤解されるのが、富裕層が品質のよいメイドインジャパンを高くても購入していくんだというステレオタイプの構図。今や台湾は一般庶民でも日本旅行はあたりまえ。友達へのお土産より自宅で消費するものが台湾より安くて節約になるから重量制限いっぱいまで買いまくるのです。

 台湾で特に高いと思うのが工芸品など職人が匠の技で作り出すもの、若手アーティストの創作グッズです。鶯歌の焼き物、各地の文創中心(旧建築をリノベーションした文化施設)のオリジナルグッズ(Tシャツやキーホルダーなど)はびっくりするくらい高いです。

 スーパーもあまり競合する相手がおらず値引きもさほどしてません。生鮮は肉類はともかく、魚は日本より低鮮度で高い。野菜も台風後は日本からキャベツを輸入するほど。モヤシや卵は日本のほうがずっと安い。お菓子や加工品、調味料なんかもスーパーだから安いとは一概に言えないのです。ですからスケジュールにスーパーでの買い物を組み込もうとする学校さんは日本のスーパーと全然イメージが違っていて期待外れとなることも。それ以前に町中のスーパーはレジも2〜3台しかなく、修学旅行生で占拠された時は地元客から苦情を頂戴しました。

 最後に、皆さんの買い物に直接関係はありませんが、台湾の給与水準は日本に比べ低めで、大卒初任給も8万円ちょっとくらいです。でも都市部の不動産はべらぼうに高く、台北新築マンションは最早マンションでなく「億ション」です。とにかく格差の激しい社会でもあります。若い皆さんには物価差から日本との違い、どちらが優れているか、どうなっていくか、どう解決したらいいかを考えていただくよい機会だと思います。またモノやサービスの価格差に目をつけ、将来のビジネスに活かしていこうという頼もしい若者も出てきてくれたら面白いですね。

睡眠不足

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 修学旅行あるある。毎晩友達とおしゃべりで夜更かし。それで翌日バスの中で爆睡。ガイドさんの話なんかなんも覚えてねー、といったパターン。

 これは大人になった私でも覚えがあり、あまり強く注意するのも気が引けるのですが…。台湾という海外で、旅という非日常のシチュエーションで興奮し、同室の友達と普段喋らないようなことで話に花を咲かせる…大いに理解できます。

 どの学校さんでも夜は消灯時間が設定されており、先生方が各部屋点呼、見回りを行っています。それ以降は生徒は寝ていることになっているのですが、翌朝みなダルそうで、目の下にクマ!食欲もなく、動作も緩慢、転んだりぶつかったり、集合に遅れたりと、いくら若いといっても睡眠不足による弊害は深刻です。

 私たちの修学旅行は大部屋だったので、一人だけ早く寝ると顔にいたずら書きされたり、昼間の車中でも寝姿を写真に撮られたりするのでおちおち寝ていられず、疲労が蓄積したものでした。その点台湾への修学旅行なら大抵ホテルどまりで2〜3人部屋ですからあまり親しくない人と同部屋なら早く眠れます。せめて到着初日くらいは充分に寝たほうがいいのでお互い気を使って休息優先にすべきです。学校さんによっては消灯後一切の部屋外の出歩きを禁止していますが、これはより厳格にしていただきたいです。生徒の睡眠もありますが、他の宿泊客から廊下での騒音や、間違いノック、酷いケースでは「ピンポンダッシュ」まで、多くのクレームが寄せられています。

 バスではガイドや添乗員、そして先生はみんなが寝てしまう前に重要な事項(見学の流れやスケジュール変更など)を話します。生徒はせめてそういう大事な話は我慢して聞いておいてください。大都市の市内観光は移動時間が短くあまり寝る時間はないですが、九份など郊外へは1時間くらい寝るチャンスがあります。全員参加のバスレクリエーションはドライバーさんにも不評なので、なるべく静かに休息に当てたほうが、大人の面々も非常に助かると思います。

お小遣いはいくら持っていく

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 お小遣いは学校によって額が決まっていることが少なくないので、いくら持っていくべきまでは言えませんが、おおよその目安はあります。

 もしスケジュールが完全な研修旅行で、自由時間も外出もなく、日程にお土産屋立ち寄りもなく、空港免税店すら行ってはいけない場合、お小遣いはほとんど要らないでしょう。

 標準的な日程ですと3泊4日〜4泊5日で土産物店1〜2店、他に故宮博物院ミュージアムショップやタイペイ101展望台売店九份や十分の自由時間でお金を使う機会があります。ホテル近くのコンビニへ時間限定で買い物に行ってよしとする学校さんもあります。こういったスケジュールの場合、1〜2万円くらいでやりくりしている生徒がほとんどです。食事が足りなくてコンビニでラーメンやスナック菓子を買って部屋でワイワイやる生徒もいます。お土産は家族だけでなく部活の仲間、インフルエンザで不参加になってしまった友達などにも買うなら、途中で両替する必要も出てくるかもしれません。

 こういう確実に消費するであろうお金以外にも、海外ということで予備費も必要です。病気ケガなら保険でキャッシュレス診療が受けられる病院が台北にも高雄にもあります。しかし自己責任による過失の場合、意外な出費が必要になることもあります。例えばスーツケースのキーを紛失して鍵屋の出張を依頼した費用。台中の忘れ物を台北に郵送してもらった送料、これらは皆本人の支払いが基本です。ですから4泊5日なら3万円ほど持っていったほうが安心じゃないかと考えます。

西門町

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 清国の時代に築かれた台北城の西側の城門である寶成門があった場所が西門町です。通称西門と呼ばれた城門は日本統治時代初期に壊され残っていませんが、商圏名、駅名として残りました。

 よくここを紹介する時に「台北の渋谷/原宿」と言われることがあります。それだけ若者の集う街、流行の発信基地でもあるからです。かつてはよく歌手の新作CDの発表・サイン会が行われたものです。ユニクロも台湾上陸の時はここに最初の店舗を置きました(今でもあって店内のトイレがありがたい)。若者向けの映画館、カラオケボックス、飲食店、ファッション・雑貨、美容室からネイルサロン、ケータイ関連、タトゥーの店まであります。

 ここは修学旅行ですとB&Sで訪れることが多いです。大学生のお兄さんお姉さんに台湾の若者の流行を教えてもらうにはうってつけの場ということでしょう。「阿宗」という立ち食いの煮麺のお店で一緒になって麺をすすっている台日学生グループをよく見かけます。

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 ただ、ここに来たグループはたいてい両手にお土産いっぱいになり、この後の行程に支障が出ることが多いです。なぜか特定の土産物屋の袋を持った高校生ばかりです。調査したところ、西門町の数軒の店(↑画像の店を含む)が大学生を勧誘し、高校生がその店で買い物したらバックマージンを支払うようにしているそうです。この行為は明らかに違法です。そもそもライセンスのない大学生が客をガイドすること自体が法律スレスレのグレー行為です。ですから日本側から大学生には「報酬」ではなく、あくまで「交通費」「飲食費」の名目でいくらかのお金を渡しています。表向きは台日の学生同士の交流プログラムということになっています。台湾の空港でも時折観光局がノンライセンスの違法ガイドを取り締まっています。もし皆さんの案内役の大学生が目の前でしょっぴかれていったらきっとショックでしょう。高校生が制服着て西門町でお土産爆買いしていたらそれは目立ちます。B&Sは買い物ツアーではないのですからもう少し健全な方向で案内をしてほしいものです。

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 西門町は何も新しいものばかりではありません。↑の紅楼は日本統治時代に市場として建てられたレンガ建築で現在は台湾の若手アーティストの創作の場となっています。↓の天后宮は元々「弘法寺」という弘法大師空海を祀った場所ということで現在でも空海像が安置されています。外の喧騒が嘘みたいに静かな空間です。台湾の大学生もこういう日本とつながりのある所の背景も調べて日本の高校生を案内してもらえたらと思います。

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九份

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 台北に来た観光客の多くが一度は訪れる九份。ここほど評価が真っ二つに別れることも珍しくありません。

 「来てよかった!」「素晴らしい夜景に感激」「レトロな茶館で海を見下ろしながら飲んだお茶が美味しかった!」とプラス評価をしてくださるお客様はたいてい天気がよく人の少ない時に来られたのでしょう。

 「雨でずぶ濡れ、霧で何も見えない」「人がウジャウジャで何しに来たかわからない」「財布とアイフォンをすられた!交番にいったら日本人被害者の順番待ちだった」「階段が長く歩きにくい」といったマイナスの声も聞かれますが、年間200日降るといいう雨に当たったか、スリに遭われたかで悪い印象を持たれ、二度と来ないと誓った挙句、周囲にも九份の悪口を言っていることでしょう。

 事実として地形から雨がちであるという気象条件、超混雑観光地ということでスリも寄ってくるわけで、嫌な思いをしないためにも傘、レインコートといった雨対策は必要です。特にレインポンチョはカバンを背負ったまま頭からすっぽり着られて、狭い道で傘をさす煩わしさから解放されるだけでなく、荷物も濡れず防犯にもなるので、一着あると心強いです。

 特に週末は九份地区はマイクロバス以上のバスは1kmほど麓側の九号駐車場でシャトルバス(ほとんど席なし)に強制乗り換えとなります。100人を超える人数を乗り換えさせるのは現実的ではありません。

 九份を快適でない観光地にしているのは大量の観光客自身です。天気のよい日の平日の午前中ならスムーズに歩け、金鉱時代の建物を写真に撮ったり、海を眼下にお茶を楽しみ、賑やかな商店街で買い物を楽しみ、九份にしかないご当地グルメに舌鼓をうったりもできて、きっとよい思い出になるでしょう。

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 修学旅行で九份に来る場合、大抵は平日ですから石段街麓の台陽停車場(駐車場)にバスを停めてそこから先は歩きとなります。トイレはこの駐車場の公衆トイレで済ませておきましょう。ちなみに九份の公衆トイレはすべて紙がついておりません!

 九份派出所脇から始まる石段までは車道歩きです。一列でガイドさんに付いていきましょう。はみ出すと非常に危険です。派出所前の信号のない横断歩道が両側がカーブで歩行者にとって一番危険ゾーンです。通常、九份の中心まで一緒に行ったら後は解散自由行動なので、各自(班別行動が望ましい)駐車場まで戻るのですが、この横断歩道は気を付けて渡ってください。台湾では横断歩道に人がいようが、横断者が手を挙げていようがクルマやバイクはクラクション鳴らして突っ込んでくるような所です。ここは先生か添乗員が集合時間の15分くらい前には立っていらしたほうが安心です。

 石段街を上がっていくと昇平戯院という昭和初期に建てられた映画館まえの広場に出ます。軽便路というかつての金鉱石を運搬していたトロッコ軌道が走っていた車道との合流点です。混雑具合によってはここで解散です。さらに上まで行く場合、途中左手に『千と千尋の神隠し』湯ばーばの館のような建物、阿妹茶楼(アーメイチャーロー)の前を通ります。この建物を撮影したいなら右手の鉱夫像か海悦楼レストランの下あたりから撮るといいでしょう。阿妹茶楼はお茶体験コースで300元/人です。お茶か食事のお客様以外は入場見学だけとかトイレ借りるだけというのはできませんので、中でお茶を楽しみたい場合は30分くらい時間を取ったほうがいいです。中心地にあるのと分かりやすい建物ゆえ、先生方の本部として使われる学校さんも多いです。生徒さんが何かあったらここへ来れば確実に先生に会えるわけです。この建物前をさらに上がると左手に公衆トイレ、もう少し上がると基山街という長い商店街です。基山街右手50メートルが展望台になって海の眺めがよく少し広場状になっていますのでここで解散でも良いかと思います。自由行動では石段街や阿妹茶楼の写真を撮ったり、茶芸館(料金はどこもほとんど300元)で台湾茶芸を楽しんだり、お店で買い物をすることになります。商店街の尽きた車道にコンビニもありますので、ホテル到着後自由の無い学校の場合、ここでお菓子や飲み物を仕入れておきましょう。ただ、車道伝いに駐車場に戻るのは危険極まりないので来た道を戻りましょう。ガイドさんたちは石段街と基山街の十字路や道の端などに立っていて、皆さんが道に迷わないように見守っています。駐車場までわからなくなったら遠慮なく聞きましょう。集合時間が近づいたらガイドさんたちは徐々に生徒たちを石段街まで押し出すように誘導し、駐車場まで降りてもらうようにしています。この場合、添乗員さんが駐車場のバス前にいて、先生方が例の横断歩道で誘導というふうに分担すると比較的スムースに集合できます。全員集合時間までに駐車場まで来られたらいいのですが、たまに「神隠し」(集合時間になっても現れない)になる子もいるので、時間に余裕を持って行動するようにしましょう。