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台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

観光バスとドライバーと荷物車

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 修学旅行の主要な移動手段は観光バスで台湾国語では「遊覧車」(ヨウランチャー)といいます。マイクロバスタイプなら「中巴」(ジョンバー)、大型観光バスタイプなら「大巴」(ダーバー)ともいいます。

 基本は42人以下なら大型観光バスで、10数人ならマイクロバス、学校さんによっては途中で体験コース別に分乗する時だけマイクロバス利用というのもあります。最前列のシートは急ブレーキ時など比較的危険ということで座らないほうがいいです。進行方向右側最前列のマイク真下のシートは基本的にガイドと添乗員席です。ここに座りたがる先生や生徒が多いですが、ここを占拠されてしまうとガイドは運転手隣りに座るしかなくなり、皆さんの顔を見ながら案内してくれなくなります。え?ガイドはずっと最前列の通路で後ろ向きに立って案内するんだから席など要らないだろって?ここは日本ではありません。法律上、ガイドもシートベルトを締める義務があります。事故も日本より多いのでシートベルトは必要不可欠です。郊外や都市間移動は1時間以上のことも。ガイドだって休息は必要です。

 一番大変で休息も必要なのはドライバーさんです。「司機」(スージー)といい、日本語から転化した「運将/運匠」(ウンチャン)という呼称もありますが、日本のように差別語的ニュアンスはありません。とはいえ呼ぶ時は「司機先生」(スージーシェンション)のほうが礼儀正しい感じです。彼らはかなりの過密シフトが組まれており、疲労から来る事故も報道されることがあります。ひどい場合は鬱、睡眠障害、さらには過労死を招くこともある大変な仕事です。そこで近年、政府やバス会社は一日の労働時間を12時間以内に(会社によっては10時間以内)抑えようとしています。短い滞在期間にあれもこれもと日程を詰め込みたい気持ちもわかりますが、ドライバーさんの健康と安全運転のためにも、夜遅い帰着になるようなスケジュールは極力避ける趨勢になってきています。

 あくまで全体的に見た日本との比較ですが、台湾のドライバーさんは気性が激しく、思ったことをストレートに口にする方が多いと思います。ですから長時間運転や日程の変更に対して大声で抗議したり、仲間ドライバーに無線で愚痴ったりもします。それでも任務に忠実にあの台湾の道路をぶつかることなくスイスイと運転して切り抜ける技量は大したものではないでしょうか。彼らが休めるのは皆さんが見学や食事で降りた時のみ。くれぐれも忘れ物だとか買い物だとかで彼らを叩き起こし、情緒不安定にさせないであげてほしいものです。

 車内をゴミだらけにしたり汚すこともドライバーさんが車庫に戻ってから残業を強いる一因となります。きれいに使って、飲食は控え(タピオカミルクティーをこぼすなどは言語道断)、ゴミは持って降りましょう。
 
 修学旅行受け入れの経験が浅い現地旅行会社やバス会社は、1台40人くらいになるとスーツケースが全部収まらないことを認識 していません。別途トラックを手配して荷物車として動かすことになります。さもなければ積み込みがいつまで経っても終わらず、通路にスーツケースが積まれる違法状態になりかねません。荷物車がある場合、通常は空港で、各号車10人ずつくらい荷物をトラックに積み込み、ホテルに先行させ、生徒がホテルに着いたらロビーで受け取りとなります。