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台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

日本で両替したら確実に損です

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 修学旅行で台湾に来られる場合、現地旅行社は両替できるよう台湾元を用意しています。それなのに生徒さんや先生は台湾の空港に着いた時にはすでに台湾元を持っています。どういうことでしょう?

 一部の学校さんは日本側の旅行会社に言いくるめられて、事前両替をしてきています。たいてい一万円単位で申し込ませ、直近レート無視で、かなり目減りした台湾元を封筒に入れて生徒に渡すのです。

 私たちにはこの事前両替の必要性が全くわかりません。台湾の空港に着いて、現地スタッフにミートして、バスに乗って、観光地やホテルに行くまで台湾のお金を使う機会はありません。

 私たち現地会社に一言、「両替用意願います」とそれだけ伝えてくだされば、空港に着いてからバス内あるいはホテルに着いてから、有利なレートで両替できます。どのくらい有利か最近のレートで説明しますと、近畿圏のとある学校さんは日本で1万円→2,250台湾元で両替してきました。一方こちらで用意していたのは一万円→2,600台湾元。差額は…350台湾元!日本円にしたら1,400円、もし日本で3万円替えたなら4,200円の損です!生徒さんと保護者の皆さん、ただでさえ安くない修学旅行費用、これ以上余計な無駄な費用を日本の旅行会社に献上するのですか?
 日本で両替してしまうと、現地買い物時、日本円換算する際に現地の人(ガイドや店員)が説明する値段と齟齬が生じます。もし台湾で1万円→2,600元で両替したなら、現地の価格から日本円換算するときは3.84倍すればいいです。でも日本で両替してきてしまったなら…4.44倍!!一本(600ml)20元のミネラルウォーターを例にしますと、台湾に来てから両替した人には「これは1本76.8円です」と言えますが、日本で両替してきちゃったなら「これは1本88.8円です」と、毎回日本円換算する度に損した気持ちになるのです。台湾に来られたことのある保護者の方でわかっておられる方はお子さんには日本で両替させず、台湾の現地ガイドに頼みなさいと言っておられます。それだけで家計が何千円も節約できたり余分にお土産を買うことができるのですから、スマートですよね。
 
 当ブログの過去投稿で「#ガイドのモチベーションに影響するもの」でも書きましたが、現地に着いてからの両替があるかないかがガイドたちのやる気にもろに係わってくるのです。以前はほとんどの学校さんが現地両替で、ガイドたちもやる気満々で事前に訪問先をじっくり調べたりキビキビ動いてくれていました。それが両替なしだと事務的に淡々と仕事をこなすだけとなる人もいます。今まで車内で賞品付きクイズを出してた若いガイドもクイズ自体出さなくなりました。忘れ物があっても積極的に探したり取りに行ったりもしてくれなくなり、こちらとしも困っています。困るといえばこの時期ガイドが足りなくなって臨時に助っ人(ちゃんとライセンス保持者限定です)募集するのですが、最初に聞かれるのが「両替があるか?」「ショッピングが入っているか?」です。同業他社さんのところではどちらもないと答えていたら、とっくにリタイアした達観した仙人さんのようなおじいちゃんおばあちゃんガイドしか集まらなかったとか。

学校ポリシーは明確に

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 台湾に修学旅行に来られる学校さんは数多ありますが、校風や習慣は実に様々です。
 地方の伝統校は規律が厳しく、都会の新設校、統合校は制服もなく校則も緩やかな感じがします。

 ですから我々現地スタッフも修学旅行で来られる学校さんごとに色々とご提案やお手配、ガイドさんもご案内が変わってきてしまいます。
 例えば、携帯電話使用の可否。通常は生徒さんがスマホを持っているという前提で、我々はしおりにWifiの使用法を載せ、日本の電話番号にかける方法を記載したりします。また、ガイドさんも廟のおみくじの結果を知る方法をスマホを使って指南する場合があります。ですから携帯電話の有無と制服の有無は日本出発前には私どもに知らせていただきたいのです。

 それから近頃頭を悩ませるのがSNSの問題です。これも学校さんごとに色々。B&Sや現地校訪問で現地生徒・学生と仲良くなるとIGやLINEのIDの交換となるものですが、学校によっては禁止なのに生徒同士こっそりやってて後で問題となることがあります。先生方では校内で常識でも、私達外部の人間には全くわかりません。自由行動中に日本と台湾の生徒がLINEのQRコードを出して登録しあってるところを見て、微笑ましいなーと思っていたら、後の後になって「ウチはSNS交換は禁止だぞ!」とお怒りになる先生がおられましたが、私達はエスパーではないので、前もって学校さんのポリシーを通知しておいてほしかったです。

 それから重要なのは飲食ポリシー。厳しいところでは「炭酸飲料禁止」というところもあって、バイキング形式のレストランで対応を迫られることも。一番知っておきたいのは夜市などの屋台の食品の可否です。学校さんによっては、夜市で長めに時間を取り、生徒にそこで食べさせることもあります。その場合でもカットフルーツや刺し身、冷麺はやめるように、ということが多いです。屋台もの全面禁止の学校さんだと、夕食後、夜市は見学だけ、あるいは買い物とゲーム(風船割り、輪投げなど)のみということもあります。エビ釣りは夜市にも小規模のがあり、また郊外には本格的な大型釣り堀があり、修学旅行で行くこともありますが、これも学校さんによっては釣っても、焼いて食べてもらう場合と、キャッチアンドリリースの場合とがあります。

 最後にこれも事前に知っておきたいのが外出ポリシー。ホテル帰着後、近くのコンビニへ外出してよいかも学校さんごとに違います。ホテルのツアーデスク前に添乗員がいて、生徒がなにげにそこを通って外のドラッグストアに行って戻った後、先生から「何故外出させた!」と添乗員がとばっちりを受けましたが、事前に何も聞いていなかったので、いい迷惑だったということでした。ホテルによってはサンワールドダイナスティホテル、レオフーホテルのように1階にコンビニ併設のところもあります。そういったところも一定のルールを決めて現地スタッフにも伝えておいていただかないと、注意が行き届かないので、相互連絡を密にして生徒さんの安全を確保していきましょう。

飲み水

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 どのガイドブックでも、「台湾では水道水をそのまま飲まないこと」と書いてあると思います。ちゃんと塩素で消毒はされていますが、水質(硬度)が違うので、胃腸に影響があるかもしれないからです。ですからホテル備え付けの湯沸かしポットでしっかり沸騰させるか、ミネラルウォーターを飲むかとなります。ミネラルウォーターは修学旅行で泊まるようなスタンダード以上のホテルでしたら毎日一人一本(600mlがほとんど)提供されます。

 それとは別に我々現地会社に依頼(料金追加)して、バス内でもミネラルウォーターを配ることもあります。特に初日は乾燥した飛行機客室から降り立っても、飲み水などはセキュリティの関係上手荷物には入れられませんから、喉からからのままバスに乗り込み、観光地やホテルに行くことになります。自動販売機は空港には数台ありますが、何百人もが行列することは不可能なので、そのまま出ることになる場合が圧倒的に多いです。

 「冷えたミネラルウォーターをお願いします」とリクエストを受ける場合もありますが、当社では一律お断りしています。どのバスも冷蔵装置がなく、オフィスに大型クーラーボックスを常備していないからです。少人数VIPなら冷たい水を提供することもありますが、大抵ガイドさんがクーラーボックスを取りに行って、自分でコンビニで氷とミネラルウォーターを買って、バスに担ぎ上げるというかなりの負担(特に女性や高齢ガイドには)になりますので、ガイドさんたちからは嫌がられています。また、台湾では冷たい飲み物は身体を冷やし(特に女性の)健康を損ねるという考えがあり、冷たい飲み物をバスで提供するという考えがそもそもない気がします。

 現状では、水は自由時間に各自コンビニで買っていただくということが多いです。ミネラルウォーターは600mlで20台湾元程度(約75円)です。バスでの移動が多く、トイレに行けなくなると困るから、水分を控える方もいらっしゃいますが、それはそれで熱中症など体調を崩すことに繋がりますから、やはり適宜水分補給は大事です。台湾には駅や観光施設、オフィスビルには下図のようなウォーターサーバーが設置されています。フィルターを通した水を熱湯、ぬるま湯、冷水の3種類汲めるようになっています。マグボトルやペットボトルに水を入れればエコで経済的です。
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国立故宮博物院・翠玉白菜が見られなくなる件

 故宮博物院の顔ともいえる翠玉白菜。これを見るのを楽しみにしてらっしゃる方も多いことでしょう。
 残念ながら、10/30より、台中で開かれている国際花卉博覧会の会場に展示が移ります。移設期間は約半年。これより故宮博物院を訪れる学校さんは翠玉白菜に関しては見られませんので、学校で事前学習で翠玉白菜について学んでも、親御さんが子どもさんに「翠玉白菜の写真撮ってきてね!」と頼んでも当日見られないではどうしようもありません。

 ただ同じ302展示室では代替品としての同じ玉石で彫られた筆筒が展示予定です。またおなじ部屋にある二番人気の肉形石はそのままありますのでご安心ください。

いただきますとごちそうさま

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 台湾人はみんなが集まって食事する際は、全員揃ってからとか、目上の方が来るまでとか遠慮というものをせずに、掛け声もなく、いきなり食事を始めることが少なくありません。食べ終わってもそのまま黙って席を立つことも普通です。
 では台湾の言葉で「いただきます」「ごちそうさま」に当たるものはないのかと言われたら、「いちおうある」と答えます。「いただきます」は「開動了(カイドンラ」、「ごちそうさま」は「吃飽了(ツーパオラ)」という言い方があるにはありますが、ドラマの中以外、現実ではめったに言うことも聞くこともありません。最近聞いたのがまさに日本からの修学旅行で台湾に来た高校生や中学生が発するたどたどしい「開動了」と「吃飽了」だったりするくらいです。なお「吃飽了」は「食べてお腹がいっぱいになりました」という意味であり、食物そのものや生産者、料理を作った人への感謝の気持ちは込められていません。ですから食事をおごってもらったり家に呼ばれて食事を振る舞われた時などは「謝謝招待(シェーシェチャオダイ)」が「ごちそうさま」の挨拶がわりになります。

 日本では教育の意味も含めて、全員揃っての「いただきます」「ごちそうさま」にこだわるところも多いようですね。毎食のいただきますとごちそうさま係を決めておく学校さんも多いです。選ばれた人は何か一言(今日のできごと、これからの日程、料理の内容に絡めたことを)述べてから、「いただきます」と発することが圧倒的に多いです。これを決めておかないで当日その場で決めると恥ずかしがったり遠慮したりで料理が冷めます。また話す内容も決めておかないとやはり無駄な時が過ぎて料理が冷めてしまいます。台湾の人は料理が冷めてから食べることを異常なまでに嫌います。油を使った料理が多く、冷めるとまずくなるのが大きな理由ですが、そもそも台湾人は冷めた弁当をそのまま食べず、温めないと食べられない人種だと思ったほうがいいでしょう。
 ですから料理が冷めるような行為はレストランの人々のおもてなしの心を無にすることになるので控えましょう。例えば、最初のクラスがバスで到着してすぐに全体の料理を出させる。→最後に揃った時には冷めてしまいます。料理が来てから今後の日程の説明、あるいは説教。→生徒さんは目の前の料理にしか意識が集中していません。いろんな意味で無駄!レストランのスタッフたちの、日本のお客様に出来たてアツアツのものを召し上がっていただきたいというおもてなしの心を、どうか汲んでいただいた上で、「いただきます」とおっしゃていただけたら、その言葉は例え日本語でも作ってくれた人、運んでくれた人たちに届くはずです。

 

台湾の環境政策

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 みなさんが修学旅行で台湾に来られる際、関係してくると思われる台湾の環境政策について挙げていきます。

 まず、ゴミの捨て方です。テロ事件がほとんどないと言っていいくらいの治安の台湾では、ゴミ箱がけっこうまだ設置されています。家庭ゴミを捨てる人が増えたゴミ箱は撤去される場合もあります。ゴミ箱は台湾国語では「垃圾桶(ラーサートン)」です。「垃圾」は中国大陸では(ラージー)と発音しますので、通訳アプリなどで(ラージー)と発声させたら笑われるかもしれません。ゴミ箱は主に2種類あり「一般垃圾」「資源回收」とあります。前者はティッシュや菓子の包装など一般的な可燃ゴミを入れます。後者はリサイクルできるもの全般です。上の画像のように細かく別れているところもあります。「紙類」はそのままでわかりますね。「鋁罐」はアルミ缶、「寶特瓶」はペットボトル、「玻璃」はガラス、塑膠はプラスチックのことです。

 コンビニやスーパーマーケットでのビニールのレジ袋はだいぶ前から有料でした(1〜2元)が、今年からその範囲が拡大し、今まで無料だった屋台のテイクアウト用袋やタピオカミルクティーなどを売るドリンクスタンドの小袋も有料となっています。プラスチックのストローも今後廃止に向かっていくことになりました。

 台湾の寺・廟では長い線香を何本も束ねてお参りをするイメージがありましたが、もう過去の話。行天宮ではすでに香炉を撤去し、線香を廃止しました。龍山寺も昨年から香炉は一箇所のみに集約し、一部の人だけが一本のみの線香を捧げてお参りするようになり、将来的には廃止になるようです。金紙(冥紙)というあの世のお金のような物も今までは各寺・廟で燃やしていましたが、今は自治体ごとに回収して供養しながら焼却処分するようになっています。

 ※2020年4月現在、台北市龍山寺も境内すべてで線香を使った参拝が停止されました。

 車も3分以上停車する場合、エンジンのアイドリングが罰金を伴う禁止事項になっています。ですからとある観光地でクラスのみんなが降りて見学中、具合が悪い人が車内に残って、ずっとエンジンをかけてクーラーに当たっているということはできませんのでご了承ください。

犬猫

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 台湾に来ると、街のあちらこちらに犬が寝っ転がっていたり、徘徊しているのを見かけることでしょう。野良犬は中国語で「流浪狗(リュウランゴウ)」といいますが、街中の犬たちは首輪が付いていなくてもどこかの家か店で飼われている飼い犬である場合が多いです。
 それにしてもおとなしい犬のなんと多いことか。人を噛むなんてしないことはおろか、吠えかかる犬だってほとんど見たことがありません。うちの祖父いわく、昔は一部犬肉を食することがあったそうで、その場合、うるさい犬から始末して食べてしまったそうで、おとなしいワンちゃんのDNAだけが残ったんじゃないかと思ってしまいます。そんなにおとなしいんじゃ番犬の役を果たさないと思われるかとしれませんが、都市部のほとんどの住民は一戸建てではなくマンション住まいですから吠えるのは都合が悪いのです。それでも郊外に出れば農家や工場の入り口にはしっかり番犬がいて、ヨソモノが近づくと果敢に吠えて任務を遂行しています。

 猫は台北の街中ではあまり見かけませんが、淡水や九份といった郊外の観光地ではわりとよく見かけます。ホウトンというかつての炭鉱町は猫が多く、猫で町おこしをしているくらいです。

 さて、日本の生徒さんがこうしたおとなしい台湾の犬猫を見て、撫でようとしたら、私たちは注意します。5年くらい前でしたら、「何年も洗ってなくて汚くてくさいよ」という程度でしたが、今ならこう言います。「台湾には狂犬病があるよ。」

 そうなのです。残念ながら台湾は狂犬病発生地域になってしまっているのです。長らく日本同様、狂犬病未発生地域だったのですが、野生動物のイタチアナグマハクビシンに感染例が報告されるようになってしまいました。狂犬病と見られるこうした小動物が人間や飼い犬に襲いかかったケースもありました。まだ感染した犬猫が人間を襲った事例はありませんが、放し飼いが多いことが問題で、自然界のどこかで感染小動物と放し飼いの犬猫が接触していないとも限りません。

 ですから、生徒さんには台湾ではどんなにかわいい犬猫がいてもある程度の距離から見たり写真を撮るのにとどめ、必要以上に接触・接近しないよう注意喚起をしたほうがいいでしょう。

 それから街中では放し飼いの犬の落とし物(=糞)を踏まないように要注意です。うっかり踏んだ靴でバスに乗り込もうものなら、生徒、先生、添乗員、ガイド、ドライバー…全員が不幸です。

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再開です。

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 夏の間、ブログをお休みしてしまいましたが、また台湾修学旅行シーズンを前に再開したいと思います。

 この頃、日本では天災が相次いでいます。早速関空から来られるはずだった高校さんの修学旅行が中止になるなど影響が出ています。
 先ずは水害や地震で亡くられた方々に深く哀悼の意を表します。ご遺族、被災された方々にも心よりお見舞い申し上げます。
 
 例年では新学期早々の9月上旬に修学旅行など考えられなかったのですが、台湾を希望する学校さんが増えに増えて、ハイシーズンの10〜12月は飛行機の座席もホテルの部屋も取りにくくなっているのが現状です。

 ここ数年は朝鮮半島情勢の悪化で、韓国への修学旅行を恒例としていた学校さんが台湾に急遽変更していたケースもありましたが、南北及び米朝首脳会談を経て、安全と判断され韓国に戻したケースもあるようです。グアムも同様の事由で回避しなくなる学校さんも出るかもしれません。

 台湾は今年台風の被害は例年より少ないほうですが、それでも南部では住宅浸水といった水害もありました。私も先週台南へ赴き、主要観光地を回って来ましたが、水害の影響はありませんでした。地震のあった花蓮も概ね復興して観光客が戻ってきています。

 やはり旅行も安全が第一です。無理のない日程で、いろんな事態を予想し、対策・準備をしっかりし、我々現地スタッフとも連絡を密にして情報を共有・同期化し、生徒さんの一生の思い出となるような楽しい修学旅行を作って参りましょう!