台湾旅行ランキングへ

台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

修学旅行が終わるとき

 f:id:tw_shugaku:20180326131005j:plain

 ここでいう「終わる」とは、全日程を無事に終了し、帰国して自宅に帰ることではありません。

 良からぬ事態で旅行そのものが強制終了、おじゃん、台無しになるということです。
 
 まず、病気やケガ。出発前にインフルエンザでキャンセルになる生徒はよくいますが、台湾に着いてから複数生徒が発熱でダウン、インフル疑いともなりますと、隔離や班の再編成、出し物の代役などで他の生徒にも大いに影響します。火傷も意外と多いです。レストランではほとんど冷水は出ず熱いお茶が出ます。各テーブルにガラスやステンレスのティーポットが置いてあり、各自注ぐようになっています。テーブルは上部が回転するようになっているので馴れないのと、同級生同士ふざけ合うのでお茶をこぼし、太腿などに火傷を負うわけです。ケガは浮ついて行動せず、日本ではなく外国にいるという緊張感を持って万事慎重になっていれば防げるものも多いのです。病気に関しては栄養と睡眠をしっかり取って自己管理も大事です。

 しかしここで強調したいのは、一部の生徒の悪事によって、ホテルなどが出入り禁止になり、学校だけでなく都道府県単位の名誉を損ねる事態も出ていることです。聞いた話ではコンビニでの万引き、バイク窃盗で警察沙汰になり、全体の修学旅行がジ・エンドとなってしまうことが実際に起きているということです。高校生だから、或いは日本人だからという情状酌量は一切通用せず、通常の犯罪行為として通報、逮捕、立件されてしまったケースがありました。こういった事態では修学旅行に同行していなかった学校長、保護者も急遽日本から来台し、被害者への謝罪、弁護士を通じて示談にしてもらうよう要請という方向になったそうですが、恐ろしいほどの費用、関係者への迷惑がかかっていますね。他のクラスメートへの影響も甚大で、お通夜みたいなムードで残り日程を消化していくしかなかったといいます。もうその学校は台湾に来ることもないでしょう。生徒、教職員、添乗員、現地スタッフ…みな後味が悪い思いをするわけです。

 これから修学旅行に来られる方は、万引きから得られるささやかなスリルと仲間からの評価、それらと事が露見した場合引き起こされる結果を天秤にかけ、どうぞ自重をお願いします。台湾の町中には至るところ監視カメラがあります。そして学生であろうが小さな盗みであろうが毅然と許し置かぬ人々もいるのです。この正義感が台湾に残る「日本精神(リップンチェンシン)」から来るものだとしたら、それによって日本の生徒が捕まるのだとしたら何という皮肉でしょう。