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台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

台湾の物価

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 「台湾の物価って安いの?」

 答えに困る質問の代表格です。

 日本と比べれば安いものもあるし高いものもある。

 結局こういうふうにしか答えることができません。

 日本より安いのは交通費全般と庶民が飲み食いするものです。市内のバスは基本一律15元(約60円)、MRTは近距離4駅くらいまで20元(約80円)。タクシーも初乗1.2kmまで70元(280円)ですから日本より安いんじゃないでしょうか。オフィス街近辺の食堂ではおかずは肉・魚系1品、野菜・豆腐・玉子系3品にご飯、スープを付けて80〜120元くらいで定食的なランチが食べられ、弁当も温かいものが同じくらい安く売られています。

 ところが!

 これが庶民でなくちょっと贅沢なものになると途端に日本並みか日本以上の値段になるのです。日系飲食店しかり、デパートのレストランしかり。星クラスのホテルのアフタヌーンティーは日本以上の値段でも大勢のお客さんが昼間から並んでいます。

 贅沢品はほとんどが日本の方が安い。ワイン、チーズ、生ハム、ケーキ、スシ…特に乳製品は乳牛がそもそも少なく生乳が高い(350円/L)ので加工品のバター、クリームが高くなるのです。プレーンヨーグルトは単純に日本の4倍はします。台湾土産の定番・パイナップルケーキが意外と安くないのはちゃんと輸入品のバターを使っているからです。夜市やスーパー、西門町(大学生がよく連れて行く店)で1箱100元とかありえない価格で売っているものは粗悪な再生油脂を使っている可能性があるといいます。他にも着色料、香料、防腐剤と添加物のてんこ盛りです。

 中国人観光客による爆買いがいっとき話題になりましたが、実は台湾人も日本では大いに買い物しています。ドラッグストアやドン・キホーテイオンモールなどで薬やコスメ、日用品から食品までありとあらゆるものを購入しています。よく誤解されるのが、富裕層が品質のよいメイドインジャパンを高くても購入していくんだというステレオタイプの構図。今や台湾は一般庶民でも日本旅行はあたりまえ。友達へのお土産より自宅で消費するものが台湾より安くて節約になるから重量制限いっぱいまで買いまくるのです。

 台湾で特に高いと思うのが工芸品など職人が匠の技で作り出すもの、若手アーティストの創作グッズです。鶯歌の焼き物、各地の文創中心(旧建築をリノベーションした文化施設)のオリジナルグッズ(Tシャツやキーホルダーなど)はびっくりするくらい高いです。

 スーパーもあまり競合する相手がおらず値引きもさほどしてません。生鮮は肉類はともかく、魚は日本より低鮮度で高い。野菜も台風後は日本からキャベツを輸入するほど。モヤシや卵は日本のほうがずっと安い。お菓子や加工品、調味料なんかもスーパーだから安いとは一概に言えないのです。ですからスケジュールにスーパーでの買い物を組み込もうとする学校さんは日本のスーパーと全然イメージが違っていて期待外れとなることも。それ以前に町中のスーパーはレジも2〜3台しかなく、修学旅行生で占拠された時は地元客から苦情を頂戴しました。

 最後に、皆さんの買い物に直接関係はありませんが、台湾の給与水準は日本に比べ低めで、大卒初任給も8万円ちょっとくらいです。でも都市部の不動産はべらぼうに高く、台北新築マンションは最早マンションでなく「億ション」です。とにかく格差の激しい社会でもあります。若い皆さんには物価差から日本との違い、どちらが優れているか、どうなっていくか、どう解決したらいいかを考えていただくよい機会だと思います。またモノやサービスの価格差に目をつけ、将来のビジネスに活かしていこうという頼もしい若者も出てきてくれたら面白いですね。