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台湾修学旅行

台湾に修学旅行に行くことなったらゼヒ知っておいていただきたいことを台湾現地からお伝えしていきます

飲み水

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 どのガイドブックでも、「台湾では水道水をそのまま飲まないこと」と書いてあると思います。ちゃんと塩素で消毒はされていますが、水質(硬度)が違うので、胃腸に影響があるかもしれないからです。ですからホテル備え付けの湯沸かしポットでしっかり沸騰させるか、ミネラルウォーターを飲むかとなります。ミネラルウォーターは修学旅行で泊まるようなスタンダード以上のホテルでしたら毎日一人一本(600mlがほとんど)提供されます。

 それとは別に我々現地会社に依頼(料金追加)して、バス内でもミネラルウォーターを配ることもあります。特に初日は乾燥した飛行機客室から降り立っても、飲み水などはセキュリティの関係上手荷物には入れられませんから、喉からからのままバスに乗り込み、観光地やホテルに行くことになります。自動販売機は空港には数台ありますが、何百人もが行列することは不可能なので、そのまま出ることになる場合が圧倒的に多いです。

 「冷えたミネラルウォーターをお願いします」とリクエストを受ける場合もありますが、当社では一律お断りしています。どのバスも冷蔵装置がなく、オフィスに大型クーラーボックスを常備していないからです。少人数VIPなら冷たい水を提供することもありますが、大抵ガイドさんがクーラーボックスを取りに行って、自分でコンビニで氷とミネラルウォーターを買って、バスに担ぎ上げるというかなりの負担(特に女性や高齢ガイドには)になりますので、ガイドさんたちからは嫌がられています。また、台湾では冷たい飲み物は身体を冷やし(特に女性の)健康を損ねるという考えがあり、冷たい飲み物をバスで提供するという考えがそもそもない気がします。

 現状では、水は自由時間に各自コンビニで買っていただくということが多いです。ミネラルウォーターは600mlで20台湾元程度(約75円)です。バスでの移動が多く、トイレに行けなくなると困るから、水分を控える方もいらっしゃいますが、それはそれで熱中症など体調を崩すことに繋がりますから、やはり適宜水分補給は大事です。台湾には駅や観光施設、オフィスビルには下図のようなウォーターサーバーが設置されています。フィルターを通した水を熱湯、ぬるま湯、冷水の3種類汲めるようになっています。マグボトルやペットボトルに水を入れればエコで経済的です。
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国立故宮博物院・翠玉白菜が見られなくなる件

 故宮博物院の顔ともいえる翠玉白菜。これを見るのを楽しみにしてらっしゃる方も多いことでしょう。
 残念ながら、10/30より、台中で開かれている国際花卉博覧会の会場に展示が移ります。移設期間は約半年。これより故宮博物院を訪れる学校さんは翠玉白菜に関しては見られませんので、学校で事前学習で翠玉白菜について学んでも、親御さんが子どもさんに「翠玉白菜の写真撮ってきてね!」と頼んでも当日見られないではどうしようもありません。

 ただ同じ302展示室では代替品としての同じ玉石で彫られた筆筒が展示予定です。またおなじ部屋にある二番人気の肉形石はそのままありますのでご安心ください。

いただきますとごちそうさま

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 台湾人はみんなが集まって食事する際は、全員揃ってからとか、目上の方が来るまでとか遠慮というものをせずに、掛け声もなく、いきなり食事を始めることが少なくありません。食べ終わってもそのまま黙って席を立つことも普通です。
 では台湾の言葉で「いただきます」「ごちそうさま」に当たるものはないのかと言われたら、「いちおうある」と答えます。「いただきます」は「開動了(カイドンラ」、「ごちそうさま」は「吃飽了(ツーパオラ)」という言い方があるにはありますが、ドラマの中以外、現実ではめったに言うことも聞くこともありません。最近聞いたのがまさに日本からの修学旅行で台湾に来た高校生や中学生が発するたどたどしい「開動了」と「吃飽了」だったりするくらいです。なお「吃飽了」は「食べてお腹がいっぱいになりました」という意味であり、食物そのものや生産者、料理を作った人への感謝の気持ちは込められていません。ですから食事をおごってもらったり家に呼ばれて食事を振る舞われた時などは「謝謝招待(シェーシェチャオダイ)」が「ごちそうさま」の挨拶がわりになります。

 日本では教育の意味も含めて、全員揃っての「いただきます」「ごちそうさま」にこだわるところも多いようですね。毎食のいただきますとごちそうさま係を決めておく学校さんも多いです。選ばれた人は何か一言(今日のできごと、これからの日程、料理の内容に絡めたことを)述べてから、「いただきます」と発することが圧倒的に多いです。これを決めておかないで当日その場で決めると恥ずかしがったり遠慮したりで料理が冷めます。また話す内容も決めておかないとやはり無駄な時が過ぎて料理が冷めてしまいます。台湾の人は料理が冷めてから食べることを異常なまでに嫌います。油を使った料理が多く、冷めるとまずくなるのが大きな理由ですが、そもそも台湾人は冷めた弁当をそのまま食べず、温めないと食べられない人種だと思ったほうがいいでしょう。
 ですから料理が冷めるような行為はレストランの人々のおもてなしの心を無にすることになるので控えましょう。例えば、最初のクラスがバスで到着してすぐに全体の料理を出させる。→最後に揃った時には冷めてしまいます。料理が来てから今後の日程の説明、あるいは説教。→生徒さんは目の前の料理にしか意識が集中していません。いろんな意味で無駄!レストランのスタッフたちの、日本のお客様に出来たてアツアツのものを召し上がっていただきたいというおもてなしの心を、どうか汲んでいただいた上で、「いただきます」とおっしゃていただけたら、その言葉は例え日本語でも作ってくれた人、運んでくれた人たちに届くはずです。

 

台湾の環境政策

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 みなさんが修学旅行で台湾に来られる際、関係してくると思われる台湾の環境政策について挙げていきます。

 まず、ゴミの捨て方です。テロ事件がほとんどないと言っていいくらいの治安の台湾では、ゴミ箱がけっこうまだ設置されています。家庭ゴミを捨てる人が増えたゴミ箱は撤去される場合もあります。ゴミ箱は台湾国語では「垃圾桶(ラーサートン)」です。「垃圾」は中国大陸では(ラージー)と発音しますので、通訳アプリなどで(ラージー)と発声させたら笑われるかもしれません。ゴミ箱は主に2種類あり「一般垃圾」「資源回收」とあります。前者はティッシュや菓子の包装など一般的な可燃ゴミを入れます。後者はリサイクルできるもの全般です。上の画像のように細かく別れているところもあります。「紙類」はそのままでわかりますね。「鋁罐」はアルミ缶、「寶特瓶」はペットボトル、「玻璃」はガラス、塑膠はプラスチックのことです。

 コンビニやスーパーマーケットでのビニールのレジ袋はだいぶ前から有料でした(1〜2元)が、今年からその範囲が拡大し、今まで無料だった屋台のテイクアウト用袋やタピオカミルクティーなどを売るドリンクスタンドの小袋も有料となっています。プラスチックのストローも今後廃止に向かっていくことになりました。

 台湾の寺・廟では長い線香を何本も束ねてお参りをするイメージがありましたが、もう過去の話。行天宮ではすでに香炉を撤去し、線香を廃止しました。龍山寺も昨年から香炉は一箇所のみに集約し、一部の人だけが一本のみの線香を捧げてお参りするようになり、将来的には廃止になるようです。金紙(冥紙)というあの世のお金のような物も今までは各寺・廟で燃やしていましたが、今は自治体ごとに回収して供養しながら焼却処分するようになっています。

 ※2020年4月現在、台北市龍山寺も境内すべてで線香を使った参拝が停止されました。

 車も3分以上停車する場合、エンジンのアイドリングが罰金を伴う禁止事項になっています。ですからとある観光地でクラスのみんなが降りて見学中、具合が悪い人が車内に残って、ずっとエンジンをかけてクーラーに当たっているということはできませんのでご了承ください。

犬猫

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 台湾に来ると、街のあちらこちらに犬が寝っ転がっていたり、徘徊しているのを見かけることでしょう。野良犬は中国語で「流浪狗(リュウランゴウ)」といいますが、街中の犬たちは首輪が付いていなくてもどこかの家か店で飼われている飼い犬である場合が多いです。
 それにしてもおとなしい犬のなんと多いことか。人を噛むなんてしないことはおろか、吠えかかる犬だってほとんど見たことがありません。うちの祖父いわく、昔は一部犬肉を食することがあったそうで、その場合、うるさい犬から始末して食べてしまったそうで、おとなしいワンちゃんのDNAだけが残ったんじゃないかと思ってしまいます。そんなにおとなしいんじゃ番犬の役を果たさないと思われるかとしれませんが、都市部のほとんどの住民は一戸建てではなくマンション住まいですから吠えるのは都合が悪いのです。それでも郊外に出れば農家や工場の入り口にはしっかり番犬がいて、ヨソモノが近づくと果敢に吠えて任務を遂行しています。

 猫は台北の街中ではあまり見かけませんが、淡水や九份といった郊外の観光地ではわりとよく見かけます。ホウトンというかつての炭鉱町は猫が多く、猫で町おこしをしているくらいです。

 さて、日本の生徒さんがこうしたおとなしい台湾の犬猫を見て、撫でようとしたら、私たちは注意します。5年くらい前でしたら、「何年も洗ってなくて汚くてくさいよ」という程度でしたが、今ならこう言います。「台湾には狂犬病があるよ。」

 そうなのです。残念ながら台湾は狂犬病発生地域になってしまっているのです。長らく日本同様、狂犬病未発生地域だったのですが、野生動物のイタチアナグマハクビシンに感染例が報告されるようになってしまいました。狂犬病と見られるこうした小動物が人間や飼い犬に襲いかかったケースもありました。まだ感染した犬猫が人間を襲った事例はありませんが、放し飼いが多いことが問題で、自然界のどこかで感染小動物と放し飼いの犬猫が接触していないとも限りません。

 ですから、生徒さんには台湾ではどんなにかわいい犬猫がいてもある程度の距離から見たり写真を撮るのにとどめ、必要以上に接触・接近しないよう注意喚起をしたほうがいいでしょう。

 それから街中では放し飼いの犬の落とし物(=糞)を踏まないように要注意です。うっかり踏んだ靴でバスに乗り込もうものなら、生徒、先生、添乗員、ガイド、ドライバー…全員が不幸です。

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再開です。

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 夏の間、ブログをお休みしてしまいましたが、また台湾修学旅行シーズンを前に再開したいと思います。

 この頃、日本では天災が相次いでいます。早速関空から来られるはずだった高校さんの修学旅行が中止になるなど影響が出ています。
 先ずは水害や地震で亡くられた方々に深く哀悼の意を表します。ご遺族、被災された方々にも心よりお見舞い申し上げます。
 
 例年では新学期早々の9月上旬に修学旅行など考えられなかったのですが、台湾を希望する学校さんが増えに増えて、ハイシーズンの10〜12月は飛行機の座席もホテルの部屋も取りにくくなっているのが現状です。

 ここ数年は朝鮮半島情勢の悪化で、韓国への修学旅行を恒例としていた学校さんが台湾に急遽変更していたケースもありましたが、南北及び米朝首脳会談を経て、安全と判断され韓国に戻したケースもあるようです。グアムも同様の事由で回避しなくなる学校さんも出るかもしれません。

 台湾は今年台風の被害は例年より少ないほうですが、それでも南部では住宅浸水といった水害もありました。私も先週台南へ赴き、主要観光地を回って来ましたが、水害の影響はありませんでした。地震のあった花蓮も概ね復興して観光客が戻ってきています。

 やはり旅行も安全が第一です。無理のない日程で、いろんな事態を予想し、対策・準備をしっかりし、我々現地スタッフとも連絡を密にして情報を共有・同期化し、生徒さんの一生の思い出となるような楽しい修学旅行を作って参りましょう!

雨天

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 旅行中ずっと晴天だったら言うことはないですよね。忘れ物や迷子などのトラブルは対策をしっかりすることである程度防げるでしょうが、天気だけはどうにもなりません。雨が降ると降らないでは旅の印象も別物になってしまいますね。

 多くの高校さんが秋に台湾にいらっしゃています。9〜11月上旬は一年の中で比較的天気が安定しているからです。ところが11月後半〜12月上旬に秋雨前線が居座った場合、連日雨と言うことも起きえます。

 台湾にも梅雨があります。日本の沖縄とほぼ同時期に梅雨入りします。大体日本のゴールデンウイーク後から6月にかけてが梅雨です。ただ日本の梅雨空のようにずっと朝から夜までジトジト降っているのではなく、朝は真夏のように蒸し暑く午後から雲が湧いて雷を伴う俄雨となることが多いです。夏季〜初秋は台風が厄介です。毎年2〜3個の台風の直撃を受け、一般の旅行者の中には飛行機が飛ばず帰れなくなる方も。

 修学旅行が雨の少ないシーズンであっても、必ず雨対策はしておきましょう。折りたたみ傘はもちろん、九份地区に行かれる場合はレインポンチョやレインコートもあった方が行動が楽です。タオルや着替えもあったほうがいいですし、カバンの中身もスマートホンなど電子機器が濡れないようドキュメントホルダーに入れておくといった防水対策があれば心強いです。使い捨てのレインコートを持って来られる生徒さんもいますが、耐久性が心もとないようです。一回着脱するだけで破れ、裏面も濡れて二度目に使えなくなる。それで捨てればゴミになってエコでないですね。場合によっては4日間ずっと雨天で連日雨対策が必要ということも多々起きているので、ちゃんとしたレインポンチョ(かさばらず耐水性に優れたものも増えてきました)を荷物に入れておくと心強いです。日本国内での移動時に雨が降っていてもレインポンチョですとデイパックやハンドバッグなどを身体に掛けたまま着られて、傘と違ってスーツケースを引いても両手が塞がることがないので安全面でもおすすめです。

 スケジュールを立てる時も、晴天時、雨天時両方の状況を想定しておくといいでしょう。例えばB&Sの集合場所が中正記念堂の自由広場になっていた場合、雨天なら待っている先生、スタッフはずぶ濡れです。そうしたら雨が避けられる国家戯劇院の階段上・屋根の下と変更すればよいわけです。

 集合写真もあらかじめ晴れならどこどこ、雨ならどこどこで撮りますと決めておいたほうがいいです。国立故宮博物院(北部院区)の場合、晴れの日に写真を撮るなら道路に近い牌楼(鳥居のような門)か、本館1階外のテラスで撮ることがほとんどです。雨ならば本館地下1階の孫文像の前で撮るケースもありました(混雑でない時に限ります)。

 

台北101

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 開業当時は世界一のノッポビルだった台北101ですが、すでに世界十何位にまで後退、されど台湾一高いビルであることに変わりはありません。建設には熊谷組が携わり、エレベーターは東芝東京スカイツリーと姉妹タワーということで、日本とも関わりの深いこのビルの展望台が修学旅行の日程に組み込まれることがよくあります。
 
 団体で行くなら大まかな流れは次のようになります。観光バスで101南側正面の信義路で下車。駐車場はないのでバスは遥か彼方に走り去ります。ビルの5階以下はショッピングモールなのでそのモールのエスカレーター(モール開店の11時前あるいは少人数ならエレベーター)で5階まで上がり、ガイドがチケット購入してる間にトイレ休憩。チケットに印刷されている入場番号が来たら展望台行きエレベーターに並びます。入り口に簡単な保安検査がありますが、刃物とかなければ大丈夫でしょう(故宮博物院のように飲食物持ち込みを禁止していません)。写真コーナーを経て2台あるどちらかのエレベーターに案内されます。クラスの半分くらいで分けられると思いますのでガイドさんが先行組と一緒に89階展望台に上がります。そこでは必ず後発組を待ちましょう。全員揃ってからガイドさんあるいは添乗員さんから集合時間、場所の指示があります。もし91階屋外展望デッキが開放(年に何度もありません)の場合はそこも含めた自由時間となります。91階までは階段を上がるのですが降りるとき89を過ぎて88階まで降りてしまううっかりさんがいます。88階へは全員揃ってから一緒に降ります。巨大な球体ウインドダンパーを見て、珊瑚や宝石の販売コーナーを通り過ぎ、下りエレベーターに並びます。ここで全員揃っていないと並ぶことが許されませんので宝石をのんびり見てたり勝手にトイレに行ったりしないようにしましょう。エレベーターでは5階まで下り、行きと逆方向に1階へ下ります。

 101はB&Sプログラムで行くグループも多いです。その場合、入場料の600台湾元は自己負担です(学生料金なし)。大学生の費用を高校生分担になっている場合、ちゃんと彼女ら/彼らの分も払うとはっきり伝えてください。台湾の学生にとって600元は大きいお金です。これを自腹になると誤解されたら行くのを渋られると思いますので。また101は時間のコントロールが難しいスポットでもあります。地下1階に鼎泰豊やフードコートがあるので昼と夕の食事時間前後は展望台エレベーターも混み合うのです。登りはスムースだったとしても下りに1時間並ぶということも起き得ます。ですから101は集合時間の直前にではなく、前の方に行くのがいいでしょう。